2024年12月23日月曜日

Peritoneal Dialysis Catheter Complications after Insertion by Surgeons, Radiologists, or Nephrologists Ku, Elaine et. al. Journal of the American Society of Nephrology 35(1):p 85-93, January 2024.

 PDカテーテル留置術の術者によってカテーテルトラブル発生率はかわるのか?

Peritoneal Dialysis Catheter Complications after Insertion by Surgeons, Radiologists, or Nephrologists Ku, Elaine et. al. Journal of the American Society of Nephrology 35(1):p 85-93, January 2024. | DOI: 10.1681/ASN.0000000000000250 https://journals.lww.com/jasn/fulltext/2024/01000/peritoneal_dialysis_catheter_complications_after.9.aspx 2010年から2019年にメディケア患者で初回のPDカテーテルを挿入した46,973名の患者を対象 対象術者は5205名(内訳は 71.7%一般外科医 17.2%血管外科医 9.7%放射線科医 2.0%内科医) 術者のバックグラウンドと90日以内のカテーテル抜去、交換、再手術の関連を見た研究 15.5%で留置後90日以内にカテーテル不全に対する対応が必要だった 内訳は修復5.9%、抜去6.6%、再留置2.9% 一般外科医をreferenceとしたところトラブルの起こしやすさは内科医がHR1.86*, 放射線科医1.36*, 血管外科医1.06 (*は統計学的有意) 主解析にはMixed effects logistic modelを用いており、術者をランダム効果として扱ってクラスタリングしている この結果によって内科医はPDカテーテル留置をするべきでないとはならないと思います 日本ではPDカテーテル留置術の20-25%くらいは腎臓内科医が行っていますが非常に安定した手術手技であると思います むしろ、日本ではカテーテル留置経験の少ない外科系医師によるカテーテル留置術後トラブルのほうが多い印象すらあります アメリカの15.5%で何らかのredo(再手術)というのもあまりにも高率で驚きますが、術式による違いを反映しているのかどうなのか、さらに知りたいところです

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